モバイルバッテリーで Tapo C310 を駆動してみる

IPカメラ

車庫に設置した Tapo C310。電源がないので今のところダミーカメラ状態である。一応第二種電気工事士免許もってて母屋から電気引っ張る工事は法的にはできそうなのだが、はっきりいってど素人の私にはとっかかりもわからない…ので業者に依頼しようと思う…でもその前に。

モバイルバッテリーで C310 を動かすことができるかどうか検証してみる。

2023/12/29 追記 最近のモバイルバッテリーやUSB PD関連のトピックスを追っかけていなかったせいで、この記事の内容に誤りが含まれている。極力修正を行っていくつもりであるが、この記事の内容を試す場合はその都度必ずウラをとって試すこと。

先に結果

二種類の容量 20,000mAh(74Wh) のモバイルバッテリーで 22 時間程度 C310 を動作させることができた。もうちょっと容量が大きいものを選択すると連続運転が容易になる(同じ時間にバッテリー交換できるなど)。

C310 の諸元

C310 は入力 DC9V(センタープラス)、最大消費電力 6W。ちなみに、上記の結果から逆算すると C310の平均消費電力は約 3.4W となる。

モバイルバッテリーとケーブル(つながっても無保証だよ)

USB PDや QC、PD トリガーや QC トリガーケーブルと、トリガーケーブルと昇圧(ブースター)ケーブルの違いを調べておく。ただし、これらのものは正式な規格が存在するわけでもなく、これらの製品を使用するに際しては、いかなる保証もないことを理解しておくことが必要である。

ちなみに、ChatGPT に「USB PD トリガーケーブルは規格化されていますか。」と質問したところ、「いいえ、USB PDトリガーケーブルはUSB-IFによって正式に規格化されていません
つまり、**USBの公式な仕様(USB Power Delivery規格)には含まれていない「非公式な応用製品」**です。」とのこと(2025/05/20 追記)。

モバイルバッテリー

電源供給規格

モバイルバッテリーには大まかに分けて、PD や QC に対応しているものとそのどちらにも対応していないものがある。

PD や QC に対応しているものは、それぞれのトリガーケーブルを利用することにより対応する電圧をとりだせるはずである。また、そのどちらにも対応していない比較的古いタイプのモバイルバッテリーでは、昇圧ケーブル(ブースターケーブル)で利用したい電圧を取り出せるはずである。

ただし、くどいようであるが、トリガーケーブルやブースターケーブルを使用しての動作保証は、モバイルバッテリー側にも接続する機器(今回の場合は C310)にもない。

入出力端子

出力用 USB の形状は Type-A と Type-C がある。PD や QC に対応していないモバイルバッテリーの Type-A での出力はだいたい 5V2A 程度の出力である。PD や QC 対応のバッテリーはそれぞれの個体でサポートしている出力を確認すること。複数の出力ポートを備えているものについては同時接続時の仕様も確認しておく。入力用は Type-C と micro-A が主流のようだ。Type-C ポートを備えているバッテリーでも PD をサポートしていないものやそもそも入力だけというものもあるので注意が必要である。

ケーブル

C310 とモバイルバッテリーを接続するケーブルは、片方が USB で片方が DC のケーブルである。これらのケーブルには PD や QC トリガーケーブルやブースターケーブルがある。また、出力が複数あるものや固定のものがある。

接続先が決まっているのであれば、単一出力のほうが使いやすい。スイッチなどがついていると外で利用する場合に防塵対策などちょっとめんどうかも。

DC には物理形状に多くの規格(外径・内径など)があるので接続機器に合わせてケーブルを選択するか、変換コネクタを用意する必要がある。

バッテリーとケーブルの組合せ

ざっくり、ブースターケーブルはどんなバッテリーにも使えそう。PD や QC トリガーケーブルは PD や QC に対応したモバイルバッテリーで利用する必要がある。

変換コネクタについて(使用できないものがある)

Type-C メス~ Type-A アダプタは規格外であった。どんな状況でも使用不可。「usb type-c メス 規格」などで検索して該当する記事を読んでみてほしい。使用できない理由などが紹介されている。

回給電規格を調べる前に、一部の機器を購入してしまった。USB-C(メス)~USB-A(オス)変換コネクタもそのひとつである。これは PD をサポートしていないモバイルバッテリー(Type-A)に PD トリガーケーブルを接続しようとしたためである。しかし、USB-C の PD トリガーケーブルをこの変換コネクタをとおしてバッテリーと接続すると、PD 規格の信号のやり取りができないので DC には意図したとおりの電圧が供給されないこととなる。給電目的で変換コネクタを利用するのはやめたほうがよい。

購入したもの

モバイルバッテリーと C310 間を接続するためのケーブル等を購入した。

機器リスト1

  • WITRN PDC003 USB-C PD トリガーケーブル 電源ケーブル DCプラグ 5.5mm(外径)/2.5および2.1mm(内径) 9V 12V 15V 20V (9V)(1,480円、Amazon(アブナイデザイン))
  • CLIENA KT-JMB-Z200P(1,280円、パソコン工房熊本)
  • GREEN HOUSE GH-BTR200-BK(2,380円、パソコン工房熊本)
  • seninhi タイプC USB 変換アダプタ 超小型 Type-C メス to USB-A オス typec usb3.0 変換アダプター(576円、Amazon)(これは上記で説明した使用してはいけないもの)

機器リスト2

2023/12/25 USB Type-A~DC のケーブル×2本と QC3.0 対応モバイルバッテリーをポチる。

  • N-K USB A(5V) → DCジャック(9V) DC USB 変換 5V-9V 昇圧 5.5mm×2.1mm DC 電源供給ケーブル(266円(197円+69円(送料))、Amazon)
  • UDX-912 [USBブースター9V12V](2,010円(ヨドポイント)、ヨドバシ)
  • Blulu モバイルバッテリー JM2 20000mAh大容量 22.5W/20W急速充電 74Wh(1,989円、Amazon)

電圧測定

DC 端子から出力される電圧を測定する。モバイルバッテリーにケーブルを差し電圧をテスター(DT1008)で測定する。9V であれば OK。 念のためセンター極性も調べて、センタープラスであることを確認しておく。

ケーブル極性

購入したケーブルはすべてセンタープラスであった。

測定結果

測定したところ、ブースターケーブルでは所有しているモバイルバッテリーすべてで 9V の出力が得られた。トリガーケーブルでは 5V 出力のものがあった。

稼働確認

つづいて上記の電圧測定でのケーブルとモバイルバッテリーの組合せで C310と接続して、C310 が動作するかどうか確認する。アプリで映像が確認出来たら ZoneMinder でも映像が表示・録画されるか確認する。

確認結果

当然のことながら 9V 出力が得られる組合せで動作する。

連続稼働確認

上記の確認ができたらバッテリーを満タンにしてどのくらいの時間稼働するか確認する。

確認結果

20,000mAh で約 22 時間程度動作させることができた。ただし、Blulu モバイルバッテリー JM2 については、16 時間程度であり表示ほどの容量はないようだ。

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